GLSLで座標から角度を取得するためのatan2と角度のラップ

座標から角度を求めるatan2

フラグメントシェーダーを使っててある場所とある場所の角度を求めたい時がある。今回はGLSLなんだけど、atanを使えばいいのかな?と思ってやってみると円の反対側も同じ値が返ってきてしまうので微妙に使えない。C言語系統でいうatan2だといけるのだが、GLSLにatan2はないのでググって出てきたスタックオーバーフローの実装を使った。

c++ - Robust atan(y,x) on GLSL for converting XY coordinate to angle - Stack Overflow

float PI = 3.141592653589793;

float atan2(in float y, in float x)
{
    return x == 0.0 ? sign(y)*PI/2 : atan(y, x);
}

角度をラップする関数

角度って難しいので常に-180度 ~ 180度に収めるための関数をopenFrameworksのofWrapDegreesを参考に実装。atan2とあわせて色々ゴニョゴニョとやっていた。

https://github.com/openframeworks/openFrameworks/blob/master/libs/openFrameworks/math/ofMath.cpp

float wrapDegrees(in float value){
    float from = -180;
    float to = 180;
    float cycle = to - from;
    return value - cycle * floor((value - from) / cycle);
}

おわりに

オープンソースのプロジェクトは言語が異なってもコピペで持ってこれることがあるので大変ありがたいですね。みなさんも素敵なシェーダーライフをお送りください。

OpenGL 4.0 シェーディング言語 -実例で覚えるGLSLプログラミング-

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openFrameworksでマルチモニタの時に、ofSetFullscreen()を使わずに全画面化する

f:id:miso_engine:20180119221819p:plain

OSはWindows10で、画面配置はこんな感じ。左の画面はオペレーション用にoFの画面を表示せず、右の2つの表示用画面(720P x 2 = 1280 x 1440)にまたがってフルスクリーンにしたかったのです。

main.cppでofGLFWWindowSettingsを使ってウィンドウのサイズと場所を指定し、decoratedをfalseにすると出来る。簡単ですね。このdecoratedオプション、デフォルトだとtrueで、その場合だとウィンドウの枠が表示されるんですな。

Beyond Interaction[改訂第2版] -クリエイティブ・コーディングのためのopenFrameworks実践ガイド

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TouchDesignerのチャンネルをCHOPとスクリプトで自在に扱う

猫も杓子もTouchDesigner(以下TD)の昨今ですが、仕事で触ってみたのでノウハウをまとめてみる。僕のスキルとしては基本的にスクリプトでクリエイティブコーディングしてきてて、TDみたいなビジュアル言語なやつはMaxやPdをたまーに触ってたくらい。

TDのキモはチャンネル

TDはチャンネルという概念がポイントだと思う。チャンネルはチャンネル名に数値が紐付いてるもので、TD上では緑の線がチャンネルそのものを表している。チャンネルが持てる数値は1つの数値だけではなく、過去の数値群も持てる。これを分かりやすく実感する例が、Trail CHOP。下記画像のとおり、Trail CHOPがLFO CHOPで作られた数値を貯めていってグラフにして表示している。
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CHOPは複数チャンネル扱える

初心者以外には当たり前な話だと思うのだが、CHOPは複数チャンネル扱える。パラメータウィンドウのChannel項目でチャンネル名を足していくと増える。簡単ですね。同じ処理をするなら単純にチャンネルを増やしていけば良い。
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チャンネルを分けるならSelect CHOP、束ねるならMerge CHOP。
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チャンネルを入力にPythonで処理したいならScript CHOPがおすすめ

スクリプトを書くOPは各種用意されているけど、一番のオススメはScript CHOP。スクリプトへのチャンネルの入力と出力をTD上で明示的に出来て、他のCHOPと同じように扱えるので。ここでは、オフセットをチャンネルごとに設定するためのシンプルなコードを書いてる。スクリプト以外でも出来そうだけど、書いちゃった方が早い。Pythonだし。
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def onCook(scriptOp):
	scriptOp.clear()
	
	a = scriptOp.inputs[0]
	scriptOp.copy(a)
	

	for (count, chan) in enumerate(scriptOp.chans()):
		for i in range(0, scriptOp.numSamples):
			if count % 2 == 1:
				chan[i] -= 0.12
			elif count == 0:
				chan[i] += 0.25
			else:
				chan[i] -= 0.25
	
	return

Pythonのコード書くときは、OPSnippetsと下記リファレンスとにらめっこしながらって感じでやっている。
https://www.derivative.ca/wiki099/index.php?title=Category:Python

注意点

Pythonのところでエラーが出るとそこでめっちゃ時間食ってFPSがズドンと落ちるので注意。

余談

自在に出来るような気がしてきた……!ってところでTD以外に移行することになったのでエイヤッとまとめた。みなさん頑張りましょう。

Visual Thinking with TouchDesigner - プロが選ぶリアルタイムレンダリング&プロトタイピングの極意

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