研究室に3Dプリンタがやってきました

橋田研に今をときめく3Dプリンタがやってきました。
機種は現在最も普及していると思われるMakerBotReplicator 2Xです。3Dプリンタはトラブルの宝庫なので、先駆者達の情報が多く集まっている機種を選ぼうと考えた結果です。あちらこちらで導入されているので、困ったときに知り合いに聞くことが出来るというのも良いポイント。

設置

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最初からほぼ完成している状態で送られてきたんですが、ノズルを支える部分で外れている場所があって、そこを直す必要がありました。とはいえ、そんなに手間かからず出来ました。

動いてるところ


使ってみての印象

気軽に使える工作機械。簡単ではやくて楽!という感じです。
僕は元々3Dプリンタ対してあまりいい印象を抱いていませんでした。前の研究室で使っていたものはReplicator 2Xよりも本格的なものなのですが、熱い、動作時間が長い、うるさい、振動がすごいで、動作しているとうんざりするものでした。また、動作している時以外にも、よく失敗するし、サポート材をはがすのがやたら大変だしで、とかく大変で不便なものという印象でした。
それがこのReplicator 2Xでは、動作時もそこまで酷い振動や音、熱は発生せず(熱に関しては季節的に今は大丈夫なだけかも)、失敗も多いとはいえ動作が早いので、すぐリカバリー出来ます。結果、大変なものというイメージの強かった3Dプリンタがもっと気軽なものに思えるようになり、カジュアルに使えるようになりました。

作ってみたもの

アイコンバッジ

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アイコンのバッジを作ってみました。

有孔ボードフック

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工具をかける用に有孔ボードを買ってもらったんですが、フックがなかったので作りました。Tinkercadで作りました。データを公開中です。
https://tinkercad.com/things/dXj5RjbUMGW

ファン用偏向ノズル

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ファンから出る風の向きを90度変えたくなったので、ファンの送風口につける偏向ノズルを作りました。ピッタリはまるようになってます。左右に分割して作ってあり、ボルトで留めます。

3Dプリントの流れ

どのように3Dプリンタを使っているか、マッキーのふたを無くしたので、作ってみました。
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無くした方のペン先をノギスで測り
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測ったサイズに合わせてモデリング123D Designでやりました。
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出力!
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出来上がり
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はまった!とはいえちょっとサイズが小さくなってて、ぎゅうぎゅうと押し込んだらいい感じのサイズになりました。

Tips

  • ラフト(下駄的なもの)は細い線から始まる場合、あると良いようだ
  • 40mm角の穴を開けたら39mm程度だった
  • 大体出力設定がLowクオリティでも事足りる

3DCAD

3Dプリンタで好きなものを出力するには3次元モデルを作成するCADが必要です。無料なものである程度使えるものとしては、Autodesk社の123D DesignTinkerCADがよいなという印象でした。
オープンソースのものではFreeCADというのを試したんですが、機能が多すぎる + UIがとんでもなく複雑でひとには中々薦められないです。オープンソースではOpenSCADというスクリプトで立体を作るCADが気になっていますが、まだ試していません。

123D Design

http://www.123dapp.com/design
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メインで使っています。ドローイングソフトのように図形の加算、減算なんかで作っていけるし、CADでは主流なスケッチというもので面を作ってそれを立体にするという手法でも作っていけます。図形をドラッグで移動するとグリッドに沿っては移動してくれないのだけが不満です。

Tinkercad

https://tinkercad.com/
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WebベースのCAD。Lessonが充実していて、そもそも3DCAD使ったことがなかったので、とても参考になりました。Tinkercadもドローイングソフト的です。プリミティブな図形を足したり引いたりなどの操作で立体を作っていく分では、123D Designよりもこっちのほうが楽だなーという印象です。

まとめ

Replicator 2Xは手軽に使える3Dプリンタでした。研究室でもいろいろな人にすぐ使われていました。特に部品同士を繋ぐアタッチメントのようなものを作るのに使われている印象です。確かにそのようなアタッチメントは、そもそも世の中になかったり、探すのが大変だったりするので、3Dプリンタがあることでサクッと研究が進むようになって、大変役に立ってます。