仕事でミーティングを主催するようになって、かつて自分が感じたミーティングに対する不満をすべて解決しようと試行錯誤してきた。昔作ったミーティングへの不満を箇条書きしたものが出てきたのでアップしておく。笑ってしまう勢いがある。
- アジェンダがない
- 議事録がない
- 議論がループする
- 会議に関するファイルが見つからない
- 合意形成の経緯がわからない
- 発言の少ないメンバーの意見が反映されない
- 後からSlackで意見が投げられる
- メンバーによって使える時間がまちまち
- リモート参加も多く現地メンバーとすれ違いがち
この件を友達と話したところ、みんなさも当たり前のようにミーティングをしているけど、誰にもミーティングの仕方を教わったことないし、勉強してないよねって話題になり、それもそうだなぁと思って改めて調べてみて色々試してきた。その結果たる現時点の川鍋流ベストプラクティスを共有する。リモートワークにももちろん対応している。
ミーティング 4つの原則
1. アジェンダ兼議事録を大画面で写す/共有しながら会議する
アジェンダを箇条書きで書いておいて、その下に議事録を書いていく。僕が参加した会議の多くで参加者が会議冒頭で話した内容を忘れることが頻発していて、議論が繰り返される不毛な時間があった。これをすることで完全になくなる。議論のペースは少し落ちるが、目の前のタスクにより集中し、あやふやな状態が減るのでメリットが上回る。また、常に何を話しているかの意識が行き、脱線が明確化*1するのでファシリテーションもしやすい。
クラウドノートテイキングが必須の要件で以下3つなら個人的には最低水準を満たしていると思っている。順番はオススメ順。
Scrapboxはドキュメント群の管理と箇条書きが最もしやすくベスト。Googleドキュメントはデフォルトのレイアウトの一覧性がイマイチだがカスタマイズで修正可能で、Dropbox Paperも同じく一覧性に欠けるがカスタマイズ不可能なので最下位って感じ。
2. ホワイトボードを用意する
ビジュアルで表現すればすぐ伝わることを延々と話している会議、結構ある。ホワイトボードを用意しましょう。また、ビジュアルは創造性を喚起するらしいので、ミーティングのアクセントにも。
オンラインでは『Google Jamboard』 を使用している。JamboardはGoogle Driveから作成できる。
Tips
- 4人以下ならコピー用紙でもOK
- 付箋もあるといいですね
3.アイデアや意見を集めるときは会話を禁止して書かせる
適切に行わないブレストは、集団浅慮(グループシンクとも)の危険がある。アイデアや意見に多様性がほしいなら、会話をさせずに個別に作業してもらうほうが出てくる。前述のアジェンダ兼議事録を使ってもいいし、付箋にそれぞれ書いてもらっても良い。必ず時間を区切る。5分か10分。様子を見て伸ばしてもよいが、15分が限度。
4.ミーティング後TODOを明示する
決定した事項で、なんらかの行動が必要ならそれを明示化し、人に割り当て記録する。カンバンボードを使っているならその場で起票したり、カンバンに書き込んだりしても良いし、ないならアジェンダ兼議事録に書いていく。
Tips
- 絶対に決めておきたいTODOは最初にやると良い
- 最後に5分休憩して抜け漏れがないかを各自に確認してもらったりしても
4つの原則を元にしたミーティングの一例
よくあるやつ書きますね。
参考書籍
『ミーティングのデザイン エンジニア、デザイナー、マネージャーが知っておくべき会議設計・運営ガイド』
ミーティングのデザイン エンジニア、デザイナー、マネージャーが知っておくべき会議設計・運営ガイド
- 作者:ケビン・M・ホフマン
- 発売日: 2018/09/25
- メディア: 単行本
『デザインスプリント ―プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド』
デザインスプリント ―プロダクトを成功に導く短期集中実践ガイド
- 作者:Richard Banfield,C. Todd Lombardo,Trace Wax
- 発売日: 2016/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
『SHIFT:イノベーションの作法』
プロジェクトメンバーが大好きな本で、集団浅慮に関してはこの本から。*1:脱線自体は悪いことではないです