プロフィール

2014年8月現在のプロフィールです。

川鍋徹です。iOSアプリの開発とハードウェアのプロトタイピングのお仕事しながら大学院生やってます。
大学院生としては早稲田大学大学院基幹理工学研究科表現工学専攻の修士1年で、橋田朋子研究室に所属しています。学部は慶應義塾大学総合政策学部といういわゆるSFCにいて、筧康明研究会にいました。
ABOUT - Tomoko Hashida Lab
Yasuaki Kakehi Laboratory, SFC, Keio University | 慶應義塾大学SFC 筧康明研究室ウェブサイト

仕事など

「インタラクションエンジニア」という職種を名乗ってます。世の中に広まっている職種ではなく勝手に名乗ってるだけなのですが、意味としてはインタラクションのエンジニアリングをする人ということです。より詳しく説明すると「人」と「人工物及び自然」のインタラクション(または関係)をエンジニアリングの観点から作ったり変化させたりする人です。UXデザイナーという職種がありますが、彼らがやることをエンジニアリング的側面からサポートするという感じです。
今、実際にやっている仕事としては、ウェブサービスiOSアプリを作ったり、ハードウェアのプロトタイプを作ったりしているのですが、どちらもこれに包含されていると考えています。
より具体的な仕事はこれらの記事にまとめています。
2012年度上半期まとめ - miso-engine
2012年下半期から2014年上半期までしてきたこと - miso-engine

研究

基本的には仕事で名乗っているインタラクションエンジニア的なことをしています。仕事ではソリューションの提供という側面が強く、持ち込まれた問題の解決手法を提案するわけですが、そうではなくイチから自分で問題を定義するところからやりたいと思って大学院に戻ってきました。

ソーシャルアカウントと連絡先

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torukawanabe [at] gmail.com

littleBitsすごい

littleBits(リトルビッツ)

littleBitsという電子工作キットを買いました。パーツが磁石でくっつけられるモジュール単位(Bits)になっていて、簡単に電子回路が組めるキットです。これ超すごくって一瞬で回路が組めるんです。例えば電池にスイッチとLEDをつなげて明かりをつける回路をやってみたのがこのVine動画。

一瞬で組めましたね。パチパチつなげるだけで、ボタンを押したらLEDが光ってます。キット等を使わずに、電子部品そのものでこういうことをやろうとするなら、ブレッドボードに部品を差し、ジャンプワイヤで配線して、ようやく動くという過程があったのですが、それが一瞬で出来るようになってしまうのは本当に革命的。今回のケースだと、ブレッドボードでやると5分程度かかる回路作成が6秒になっています。
ハードウェアのプロトタイピングってセンシングとアクチュエーションの関係を作り、組み替えることなんですが、littleBitsを使うと本当にそこだけに集中出来るのが素晴らしい。僕らは抵抗の足がグニャグニャしていてブレッドボードに刺さらないというイライラに煩わされたくないんですよね。これを使ってみて、いかにハードウェアのプロトタイピングで非本質的な作業が多かったかが分かりました。

プログラマブル

littleBitsは発売当初は本当にブロックの組み合わせだけで、プログラマブルではありませんでした。そうするとちょっとやれる幅が狭まるんですが、最近Arduinoを組み込むことが可能になったのと、cloudBitという直接クラウドにつながる仕組みが出来たので、ほぼ最強なのでは……?汎用性があり、既に普及しているArduinoとシンプルなcloudBitの2つのアプローチでかなりやれることが広がります。どっちも日本では未発売なのでまだ買ってないのですが、この後もうちょい遊んだら、アメリカから買うか検討中。

欠点

現在提供されるBitsに縛られる可能性が高いのが欠点です。オープンソースになっているとはいえ、自分でBitsを作るかというとどうなんだろう……。新たなセンサーやアクチュエータをカスタマイズ可能なBitに繋げられたら完璧ですね。
また、Bitsがそれなりのお値段はします。全然妥当なレベルですが。

関連記事

ネットにつながる電子ブロックLittleBitsから始まる「誰でもIoTを生み出せる」時代 « WIRED.jp
ここで書かれているように、littleBitsはおもちゃでもあり、優秀なプロトタイピングプラットフォームです。バリバリ電子工作してますって人も、Arudinoは買ったけど使ったことないって人にも価値のあるものになっていて、すごい。
小型モジュールをつなげるだけですぐ完成するlittle Bits工作キットシリーズでいろいろ作りまくってみました - GIGAZINE
実際にlittleBitsで作ってみるとどんな感じかは、日本語だとこの記事が良いですね。

おすすめ商品

コルグオンラインショップ/商品一覧ページ
僕はDeluxe Kitを買ったんですが、今回作った回路はBase Kitだけで作れるので、Base KitでもとりあえずはlittleBitsの凄さ分かると思います。
一般の方はAmazonの方が安いですが、教育機関に所属の方はKORGオンラインショップからアカデミック版でよりお得に入手できます。

まとめ

Pro Library - littleBits
Workshop Set - littleBits
GROVE System - Wiki
littleBits、すごく気にいってしまったので、264個のBitsが入ったPro Libraryが3299ドルで、100個入ったWorkshop Setが999ドルでして、結構真剣にWorkshop Setを買おうか迷っています。あと、電子工作のプロトタイピング用キットとしてSeeedStudioのGroveの方も試してみたい。こちらは各モジュールを磁石ではなく電線とコネクタで繋ぐタイプです。

2012年下半期から2014年上半期までしてきたこと

2012年上半期については以前書いたので、それ以降から現在までを主に会社別で書きます。2012年上半期の記事はこちらから。
2012年度上半期まとめ - miso-engine

heathorw

heathrow, Inc.
現在はFavricaというアプリを開発しているheathrow社に2012年の夏ぐらいから働き始めて、今に至っています。heathrow社は主にファッションのサービスを作っていて、色々な切り口を提案して今はFavricaというサービスになっています。最初はサーバー側のRuby on Railsとクライアント側をjQuery Mobileで始め、途中からはiOSクライアントの開発に専念するようになりました。
基本的には担当するアプリのほぼ全てを僕が書いています。

iOSアプリ

受託

小売業者さんのアプリをひとつ担当しました。いわゆるO2Oってやつですね。

atShopNow

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heathorw社、最初の自社開発サービスでした。これはjQuery Mobile版とネイティブ版がありまして、どちらもやっています。店舗側のアプリがあって、店舗が投稿する写真を、一般ユーザー向けのアプリで閲覧できるというスタイルです。

Here

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atShopNowの反省を活かして投入した第2弾の自社サービスです。地域という切り口で店舗のブログをまとめ読み出来るというものでした。こちらは開発のスピードを重視し、コアの機能だけを投入してユーザーの反応を見極めるという作り方をしました。
使っているライブラリをまとめた記事がこちらです。
街のカタログアプリ「Here」で利用しているiOSライブラリのまとめ

Favrica

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Favrica|好きなファッションブランドの最新情報をまとめ読み
atShopNowとHereの反省を活かした第3弾です。Hereではすごく使ってくれるユーザーはいるんですが、普通の人は地域という切り口ではあまりファッションについて考えず、ブランド単位で考えるのでは?ということで、Favricaではブランド毎にブログやECの新着アイテムがまとめて読めるサービスになりました。
Favircaまでに溜まったiOSに関するノウハウを書いたのがこちらの記事です。
iOSノウハウ集(2014年版) - Qiita

Qosmo

Qosmo
大学を出て最初に仕事を貰ったのがQosmo社です。引き続き各種お仕事をしていました。

mico by neurowear


"mico" first demo with Julie Watai - YouTube
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mico by neurowear
necomimiを作ったneurowearが作るヘッドフォン、micoの制作に関わりました。micoは脳波をセンシング・解析し、その時の気分に応じた音楽を鳴らしてくれるヘッドフォンです。micoの動作状況に応じて側面のマトリクスLEDにアニメーションが出るのですが、そのマトリクスLEDの制御プログラムとアニメーションの一部を制作しています。この仕事で初めてスタックオーバーフローを起こしました。

画像は下記リンク先より引用。
http://neurowear.tumblr.com/post/44289730681/the-assembly

Smartphone Case N

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Smartphone Case N - YouTube
N MALL | Honda

Smartphone Case N はホンダの出した世界初のエアバッグスマートフォンケースです。こちらの実装を担当しました。落下の検出をする制御部分とエアバッグへのボンベからの弁を開放をする部分(ソレノイドバルブと圧縮されたCO2のボンベ)の部品の選定・実装を担当しています。ボンベからの空気を開放するために色々な装置を検証したのですが、その度に圧縮された空気を浴びそうになって冷凍されかけました。

アニメーションGIFは下記リンク先より引用。
http://yutoyuto.tumblr.com/post/69052206335/honda-made-the-worlds-first-smartphone-case-with

plaplax

plaplax ltd.

お口の中の遊園地

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おくちの中の遊園地「浅漬けの素」 - エバラ食品
おくちの中の遊園地 | 2014 | 受賞作品 | コードアワード
TagCandyという「あめ」に食感を加えるVRデバイスを学部時代に作ったのですが、それの広告への応用をしませんか?ということで、浅漬を食べるときに音と振動と映像で楽しませる「お口の中の遊園地」というプロジェクトのお手伝いをしました。東京ミッドタウン八景島シーパラダイスでの設営・調整とオペレーターをしておりました。
コードアワード2014のグランプリとのこと。おめでとうございます。

杵村史郎氏

ふりかえる

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杵村史朗 | 道後オンセナート2014
道後オンセナートというイベントが、愛媛県松山市道後温泉で開かれていまして、道後温泉本館で行われている杵村史郎さんの「ふりかえる」という作品のインタラクティブプロジェクションマッピング部分を、矢島佳澄氏とともに担当しました。
作品自体の説明はリンク先参照です。システム的に説明すると、ある座布団に座るとアニメーションが背中に投影されるというものです。背中の大きさに合わせて投影され、ある程度動いてもちゃんと投影が背中についてくるようになっています。

画像は上記リンク先より引用。

乙女電芸部

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乙女電芸部 blog
息の長い活動になってきた乙女電芸部。やってきたイベントすべてを紹介はしないで、ざっと今までの活動を振り返ると、ある特定の難しいことを教えるのではなく、単純だけどすごくバリエーションが出るところに注力するようになりました。最初のワークショップでは彼氏の視線で揺れるピアスという技術的にも難易度の高いものを制作したのですが、今ではレジンでオリジナルLEDを作るワークショップなどのすぐに終わるワークショップもやるようになりました。
テクノ手芸部によって生まれた「テクノ手芸」という言葉によって興味を持つ人が増えてるのですが、やはり電気を使うのは難しいと思われがちです。なので、電気は使うけどただ電池をLEDに挟むだけ、あとはLEDをデコってオリジナリティを出そう!というようにハードルを下げることでもっと気軽に電子工作に入って欲しい。そんな思いがあって、徐々にワークショップや作品もその方向に変わってきました。
もちろん乙女電芸部として作品を作るときにはまったく難易度とか考えずに、色々なものに挑戦しています。これは正確には乙女電芸部のやっていることではないのですが、部長の矢島さんとRubyアイドル池澤あやかさんによるこの連載ではGPSモジュールというやたら難しそうなものを扱っていたりします。
DMM.make - ポケットがなくっちゃ「胸ポケットに“高尾山メーター”をつける?」(1)

まとめ

とりあえず書けるところまで書いたんですが、実はまだあるので追記していこうと思います。