先日の仕事で、Webカメラの性能だと微妙だなって感じがあったので、コンピュータビジョン向けカメラを検討し、導入してみたので共有。
使ってみた感想的にはWebカメラで足りるならWebカメラ使ったほうが気軽でいいね、といったところ。もちろんコンピュータビジョン向けのカメラにもメリットはあるのだが、気軽に、という感じではないのだ。
ロジクール c920r
前も紹介したがWebカメラ界最高峰。720Pで30fps出せる。こいつを使ってみてダメなときにコンピュータビジョン向けカメラを検討するべき。
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Logicool ロジクール HD プロ ウェブカム c920r
- 出版社/メーカー: ロジクール
- 発売日: 2015/09/17
- メディア: Personal Computers
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コンピュータビジョン向けカメラとは
720Pで60fpsはUSB2.0だと厳しく、USB3かEthernetなんかが必要になってくる。気軽に使いたいのでUSB3対応のものにしようとしたところ、まさにUSB3Visionという規格が存在した。EthernetにはGigE Visionという規格が存在する。
また、Webカメラと違ってレンズとセンサが別だ。マウントとしてはCマウント、CSマウント、Sマウントなど。これらは監視カメラのレンズとしても使われているので、比較的簡単に手に入る。今回はCSマウントのモデルにした。CマウントとCSマウントは、Cマウントを小型化したものがCSマウントで、CSマウントのカメラにはCマウントをつけることが可能だが、その逆は不可能。詳しくは下記で。
第1回 Cマウントレンズと、CSマウントレンズ 編
USB3 Visionカメラの大手
もっとある感じだったけど、ざっと調べたところこんなところだった。
Baslerのカメラ
スクリーンショットは上記URLから。
気軽に買えるのは、ace、pulse、dartあたりで、1個あたりの値段も ace -> pulse -> dart (dartが一番安い)の順であるが、dartのみ最小ロットが5個*1とのことで、1個のみ導入する場合はpulseのほうが手軽になる。今回小型化が必要だったのでdartを選んだのだが、基板がむき出しになるので、扱いやすさを考えると多少スペースに余裕があるならpulseやaceを選ぶほうが良いと思う。
また、aceだと一部のセンサに限定される画像補正機能であるPGIが、pulseとdartではすべてのセンサで有効とのこと。
ソフトについて
https://www.baslerweb.com/jp/support/downloads/software-downloads/pylon-5-0-5-osx/
BaslerはPylonというSDKを出している。これがmac対応しているわけだ。SDK自体の出来は問題なく、サンプルコードを見て簡単にOpenCVに組み込めたし、openFrameworksで扱うことにも成功した。まぁ理想を言えばUSB3 VisionがUVCのようにOpenCVなどのライブラリが標準対応してほしくはある。
また、Pylon Viewerというアプリで簡単にカメラとの接続確認やパラメータの確認なども出来て、macで開発自体スムーズに出来た。
*1:今回利用した代理店の制約かもしれない