AXIS 2017年2月号 vol.185 『特集「テクノロジーと創造力が導く新体験」』にコメントが掲載されました

AXIS(アクシス) 2017年 02 月号 [雑誌]

AXIS(アクシス) 2017年 02 月号 [雑誌]

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掲載ページ

37-38p 「テクノロジーでブランドを体現するウィンドウディスプレイ」

概要と経緯

先日ファッションブランドのANREALAGEさんが青山店をオープンさせたのですが、その店舗では電圧をかけることで透明度が変わるウムガラスを利用した内装が導入されてまして、ちょっと面白い体験が出来るようになっています。


このウムガラスの制御装置のハード部分の開発をしたところ、AXISから取材(メールインタビュー)を受けまして掲載されたという次第です。

すこし裏話

今回のAXISは表紙が真鍋大度氏と石橋素氏で、中身もいわゆるメディアアート界隈の著名人がザクザク載っています。そんな中にほんのすちょっぴりですが掲載されたのは大変うれしいことでした。特に石橋さんとは以下のようなつながりがありまして、今はなくなった渋谷パルコの非常階段下でプチェコの面倒を見るのが僕の最初の仕事で、感慨深いです。


補記

ところで掲載された発言は以下のようになっています。

「今日のテクノロジーは先鋭化し、問題解決のための技術の集合になっている。テクノロジーで新たな体験を生むには、テクノロジーを新たな視点から捉え直し、既存の利用方法とは異なる手法を用いることが不可欠」

記事での流れとしては今回のウムガラスによるウィンドウディスプレイの企画に関わった結果コメントしているように見えますが、記事中にもあるように企画はデザイナーの森永さんと内装をされた鈴木さんでして、僕はハードを作るのみでした。記事の流れ的にまとめのようなコメントになっていてちょっと恐縮な感じがあります。
このコメントは、一般的に技術を使って他とは違う新しい体験を生むにはどうすればいいか、という問いに対しての答えとして出てきたものです。短い文章でちょっと意味が詰まっているので解説すると「今日のテクノロジーは先鋭化し、問題解決のための技術の集合になっている」というのは、要はソリューションとしての技術になっているという意味です。「顧客が欲しいのはドリルではなく穴である」というやつですね。ドリルが技術、穴がソリューションです。ドリルで穴を開けるのは当たり前なので、ドリルの熱で樹脂を穴をあけつつ変形させるとかドリルにベルトコンベアの軸になるようなアタッチメントをつけてモバイルベルトコンベアを作るとか考えると面白くないですか?という意図でのコメントでした。
というわけで、新しい体験を作りたい、とか、変なテクノロジー、普通のテクノロジーを作ってしまったけどどうしようかな?とかと思ってる方はご連絡くださいませ〜。

電子工作向けの持ち運び用工具箱

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設営や出張修理などで道具や工具を持ち運ぶ必要が出てきたため、いくつかツールケースを試した。入れる道具としては、ハンダ付けのための各種とラジオペンチ、ニッパー、コードストリッパー、ドライバー、テスターなどだ。結果としては、アステージのアルミツールケースがバランスが取れててよかった。
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4点からなるちょうど良さ

写真でも分かるように購入したケースはサイズが2種類あり、小さい方と大きい方がある。最初に小さい方を買ったのだが、サイズと蓋の開き具合が浅めなのが気に入らなかったので試しに大きい方を買ったらちょうど良かった。ちょうど良いというのは4点の良さからなっている。

1. サイズ(入れたいものが全て入って少し余裕があるがリュックにはいる)
2. 見た目(アルミだからパッと見安っぽくなくて傷ついても味になる)
3. 重さ(そこそこ軽い)
4. 値段(2000円程度)

アルミツールケースやアルミケース界隈を見渡すとアステージ以外にアイリスオーヤマトラスコ中山が出しているが、それらと比べてこちらのケースは、サイズが絶妙(同サイズのものはパッと見ない)、留め金が1個(他のメーカはー2個だが少しめんどくさい)、取っ手がシルバーで見た目が良いという点で良い。サイズがやはり最重要で、これ以上大きいとショルダーストラップをつけて単独で持ち運ぶ必要があるのに対し、このサイズだとリュックに入れられるので両手が空いて移動が楽だ。逆にこれより小さいと必要なものが入らない。

Tips

コテ先スポンジは濡れるのでプラケースに入れてアルミケースに入れている。細かい部品や道具などもプラケースに入れると良かった。こちらもアステージのもの。100円ちょいぐらいだった。
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購入先

小さい方は道具とか工具を持ち運ぶ以外に制作物の運搬などに便利に利用している。ハンダ付けのための道具を持ち運ぶ必要がない場合はこちらで充分なサイズで、通常の工作をするときにはこちらの方が便利だ。

Asage アルミツールケース

Asage アルミツールケース

大きい方はこちら。
Asage アルミツールケース

Asage アルミツールケース

僕はアマゾンではなく秋葉原のヒロセテクニカルで購入した。店の外に並んでいるヤツである。ヒロセは収納が充実していて実際に見て買うのにちょうど良かった。ネット通販もある。
電子部品・エレクトロニクス工具の専門店 秋葉原HITEC館

Ultimaker2のコツ

仕事でUltimaker2を使ったので、得たコツをまとめました。
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ビルドプレート

レベルの調整

ビルドプレートのレベル(高さ)調整は大変重要です。最初の方のプリント層がきれいにプリントされるまでレベル調整しましょう。調整結果はレイヤーが重なる板状のもので試すとよいです。

ノリは「シワなしPIT」

Ultimaker2はガラスのビルドプレートで、ノリを付けて使うタイプです。ノリはTOMBOWの「シワなしPIT」使っています。標準で付属していたノリよりもいい気がしています。

掃除には水分を利用

使っていくうちにノリが積層していくのですが、「シワなしPIT」の場合は濡れたペーパータオルできれいに取れました。ヘラでゴリゴリやってた時がアホらしくなる瞬間です。

フィラメント

フィラメントの質もまた重要なのですが、Ultimaker2は3mm径のフィラメントで、日本国内だと標準になりつつある1.75mm径ではありません。BRULÉで販売してる公式フィラメントのほかは、MUTOHのフィラメントを利用しています。特にトラブルもなく、不満はありません。

MUTOH オリジナル3Dプリンタ Value3D MagiX フィラメント 3mm PLA 白

MUTOH オリジナル3Dプリンタ Value3D MagiX フィラメント 3mm PLA 白

失敗したらとりあえずフィラメントの抜き差し

3Dプリンタは基本的に失敗からリカバリーすることばかりです。大体はフィラメントの詰まりが原因で、フィラメントを抜き差しすると良いです。フィラメントの装着が良い状態かどうかは、フィラメントをロードした時にノズルから出るフィラメントの細さが変わったり千切れたりしないか、で判断出来ます。

出力するモデルの壁の肉厚

ABSとPLAにかかわらず大体1mmぐらいがちょうどよいと感じました。厚すぎると(2mm程度など)柔軟性が減り使いづらいです。せっかくなので比較してみました。2mm、1.5mm、1mmの3種類です。モデルはケースとして作ったものを流用していて、四隅に空いている穴は3mm径です。PLAのFlexタイプは2mm厚の方が良いかもというところでした。
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素材に関するコツ

3Dプリントをするとモデルが反ることが多いのですが、全体的にABSは反り、PLAはあまり反らないみたいです。写真は箱型のモデルをプリントしたもので、左がABS、右がPLAです。ABSは底面が曲線を描いてしまっています。
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ABS

反りに関しては、BrimとかRaftをつけたり、ノズルの温度、ビルドプレートの温度を上げるといいみたいです。ビルドプレートの温度に関してはデフォルト90℃で機械的な限界が100℃なので、Ultimaker2ではあまり効果がありませんでした。
ノズルの温度を上げすぎると焼けるので注意が必要です。標準の260℃だと焼けたので256℃にして使っています。

PLA

PLAは素材同士を分離させづらいです。なのでプリントの本体部分と、サポートとして出力した部分を外すのに手間がかかります。全然反らないのでBrimやRaftは無い方がいいです。
ABSよりもビルドプレートから外れにくいので、カッターを間に差し込んで外しています。